
【研究発表】
光電極の反応メカニズムを解明 〜光の強度変化で見えた新たな課題と可能性〜
https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2025/02/25-1.html
https://www.tmu.ac.jp/news/topics/37369.html
「光強度変調光電流分光法(IMPS)」と「緩和時間分布(DRT)解析」を組み合わせた新たな分析手法を適用し、光電極の動作環境下でのその場観察を行い、これまで一つの現象として捉えられていた電子と正孔の再結合が、実は異なる3つの過程に分かれていることを明らかにしました。さらに、反応速度が遅い領域に未知の“サテライトピーク”が存在することを発見し、これが電子移動や反応のボトルネックとなる可能性を示しました。本研究成果は、2025年2月22日付けで「Journal of the American Chemical Society」誌でオンライン公開されました。
- 周波数データの先進的解析により、水分解反応中の電子の動きを時間領域で可視化
- 電子と正孔の再結合過程を3種に分類し、電場と光の強さで変化するメカニズムを解明
- 反応のボトルネックとなる遅い反応過程を発見し、水分解反応の効率低下要因を特定
Y. Cho, M. Yang, J. Cui, Y. Yang, S. P. Singh, S. Eslava, D. Benetti, J. Durrant, A. Yamaguchi, M. Miyauchi, F. Amano*,
"Analysis of TiO2 Photoanode Process Using Intensity Modulated Photocurrent Spectroscopy and Distribution of Relaxation Times",
Journal of the American Chemical Society, in press, 2025.
https://doi.org/10.1021/jacs.4c17345
Open Access